第九帖 葵
光る源氏の二十二歳春から二十三歳正月まで近衛大将時代の物語
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この帖の主な登場人物 |
登場人物 |
読み |
呼称 |
備考 |
光る源氏 |
ひかるげんじ |
大将の君 大将 大将殿 右大将 男 君 殿
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二十三歳から二十五歳;参議兼近衛右大将 |
頭中将 |
とうのちゅうじょう |
三位中将 中将
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故葵の上の兄 |
桐壺院 |
きりつぼのいん |
院の上 院 故院
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光る源氏の父 |
朱雀帝 |
すざくてい |
帝 内裏 今
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光る源氏の兄 |
弘徽殿大后 |
こうきでんのおおぎさき |
大后 后 大宮 后の宮 宮 宮の御方
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朱雀帝の母后 |
藤壺の宮 |
ふじつぼのみや |
中宮 宮 母宮
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桐壺帝の后;東宮の母 |
六条御息所 |
ろくじょうのみやすどころ |
御息所 女君 女
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光る源氏の愛人 |
斎宮 |
さいぐう |
宮
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六条御息所の娘 |
紫の上 |
むらさきのうえ |
西の対の姫君 対の姫君 女君 姫君
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光る源氏の妻 |
朧月夜の君 |
おぼろづきよのきみ |
御匣殿 尚侍君 女君 女
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右大臣の娘;弘徽殿女御の妹 |
朝顔の姫君 |
あさがおのひめぎみ |
斎院 朝顔
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式部卿宮の娘;光る源氏の恋人の一人 |
兵部卿宮 |
ひょうぶきょうのみや |
親王 父親王 宮
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紫の上の父 |
左大臣 |
さだいじん |
左大殿 左大臣 致仕大臣 大臣
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故葵の上の父 |
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# |
段名 |
和歌 |
挿絵 |
1 |
第一章 六条御息所の物語 御禊見物の車争いの物語
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1.1 |
第一段 朱雀帝即位後の光る源氏
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1.2 |
第二段 新斎院御禊の見物
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1.2.20 |
「影をのみ御手洗川のつれなきに 身の憂きほどぞいとど知らるる」
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1.3 |
第三段 賀茂祭の当日、紫の君と見物
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1.3.14 |
「はかりなき千尋の底の海松ぶさの 生ひゆくすゑは我のみぞ見む」
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1.3.16 |
「千尋ともいかでか知らむ定めなく 満ち干る潮ののどけからぬに」
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1.3.25 |
「はかなしや人のかざせる葵ゆゑ 神の許しの今日を待ちける
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1.3.28 |
「かざしける心ぞあだにおもほゆる 八十氏人になべて逢ふ日を」
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1.3.30 |
「悔しくもかざしけるかな名のみして 人だのめなる草葉ばかりを」
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2 |
第二章 葵の上の物語 六条御息所がもののけとなってとり憑く物語
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2.1 |
第一段 車争い後の六条御息所
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2.2 |
第二段 源氏、御息所を旅所に見舞う
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2.2.10 |
「袖濡るる恋路とかつは知りながら おりたつ田子のみづからぞ憂き
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2.2.14 |
浅みにや人はおりたつわが方は 身もそぼつまで深き恋路を
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2.3 |
第三段 葵の上に御息所のもののけ出現する
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2.4 |
第四段 斎宮、秋に宮中の初斎院に入る
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2.4.15 |
「嘆きわび空に乱るるわが魂を 結びとどめよしたがへのつま」
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2.5 |
第五段 葵の上、男子を出産
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2.6 |
第六段 秋の司召の夜、葵の上死去する
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2.7 |
第七段 葵の上の葬送とその後
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2.7.6 |
「のぼりぬる煙はそれとわかねども なべて雲居のあはれなるかな」
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2.7.10 |
「限りあれば薄墨衣浅けれど 涙ぞ袖を淵となしける」
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2.7.20 |
人の世をあはれと聞くも露けきに 後るる袖を思ひこそやれ
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2.7.26 |
とまる身も消えしもおなじ露の世に 心置くらむほどぞはかなき
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2.8 |
第八段 三位中将と故人を追慕する
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2.8.11 |
「雨となりしぐるる空の浮雲を いづれの方とわきて眺めむ
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2.8.14 |
「見し人の雨となりにし雲居さへ いとど時雨にかき暮らすころ」
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2.8.19 |
「草枯れのまがきに残る撫子を 別れし秋のかたみとぞ見る
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2.8.22 |
「今も見てなかなか袖を朽たすかな 垣ほ荒れにし大和撫子」
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2.8.24 |
「わきてこの暮こそ袖は露けけれ もの思ふ秋はあまた経ぬれど
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2.8.28 |
「秋霧に立ちおくれぬと聞きしより しぐるる空もいかがとぞ思ふ」
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2.9 |
第九段 源氏、左大臣邸を辞去する
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2.9.20 |
「なき魂ぞいとど悲しき寝し床の あくがれがたき心ならひに」
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2.9.22 |
「君なくて塵つもりぬる常夏の 露うち払ひいく夜寝ぬらむ」
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3 |
第三章 紫の君の物語 新手枕の物語
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3.1 |
第一段 源氏、紫の君と新手枕を交わす
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3.1.18 |
「あやなくも隔てけるかな夜をかさね さすがに馴れし夜の衣を」
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3.2 |
第二段 結婚の儀式の夜
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3.3 |
第三段 新年の参賀と左大臣邸へ挨拶回り
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3.3.11 |
あまた年今日改めし色衣 着ては涙ぞふる心地する
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3.3.14 |
「新しき年ともいはずふるものは ふりぬる人の涙なりけり」
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