第十八帖 松風
光る源氏の内大臣時代三十一歳秋の大堰山荘訪問の物語
| この帖の主な登場人物 | |||
|---|---|---|---|
| 登場人物 | 読み | 呼称 | 備考 |
| 光る源氏 | ひかるげんじ | 源氏の大臣 内の大臣 大臣 大臣の君 殿 君 |
三十一歳から三十二歳 |
| 冷泉帝 | れいぜいてい | 帝 内裏 主上 |
桐壺帝の第十皇子（実は光る源氏の子） |
| 藤壺の宮 | ふじつぼのみや | 入道后の宮 入道の宮 后の宮 宮 故宮 |
冷泉帝の母 |
| 明石の君 | あかしのきみ | 山里の人 大堰 母君 君 女 |
源氏の妻 |
| 明石の姫君 | あかしのひめぎみ | 若君 姫君 君 |
光る源氏の娘 |
| 明石の尼君 | あかしのあまぎみ | 尼君 |
明石の君の母 |
| 紫の上 | むらさきのうえ | 女君 対 上 君 |
源氏の正妻 |
| 夜居の僧都 | よいのそうず | 僧都 |
藤壺の宮の加持僧 |
| 斎宮の女御 | さいぐうのにょうご | 前斎宮 女御 宮 君 |
冷泉帝の女御 |
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段名
和歌
挿絵
第一章 明石の物語 上洛と老夫婦の別れの秋
第一段 二条東院の完成、明石に上洛を促す
第二段 明石方、大堰の山荘を修理
第三段 惟光を大堰に派遣
第四段 腹心の家来を明石に派遣
第五段 老夫婦、父娘の別れの歌
| 1.5.3 | 「行く先をはるかに祈る別れ路に 堪へぬは老いの涙なりけり |
| 1.5.6 | 「もろともに都は出で来このたびや ひとり野中の道に惑はむ」 |
| 1.5.8 | 「いきてまたあひ見むことをいつとてか 限りも知らぬ世をば頼まむ |
第六段 明石入道の別離の詞
第七段 明石一行の上洛
| 1.7.2 | 「かの岸に心寄りにし海人舟の 背きし方に漕ぎ帰るかな」 |
| 1.7.4 | 「いくかへり行きかふ秋を過ぐしつつ 浮木に乗りてわれ帰るらむ」 |
1.7.1 |
第二章 明石の物語 上洛後、源氏との再会
第一段 大堰山荘での生活始まる
| 2.1.4 | 「身を変へて一人帰れる山里に 聞きしに似たる松風ぞ吹く」 |
| 2.1.6 | 「故里に見し世の友を恋ひわびて さへづることを誰れか分くらむ」 |
2.1.2 |
第二段 大堰山荘訪問の暇乞い
第三段 源氏と明石の再会
第四段 源氏、大堰山荘で寛ぐ
| 2.4.12 | 「住み馴れし人は帰りてたどれども 清水は宿の主人顔なる」 |
| 2.4.14 | 「いさらゐははやくのことも忘れじを もとの主人や面変はりせる |
第五段 嵯峨御堂に出向き大堰山荘に宿泊
| 2.5.3 | 「契りしに変はらぬ琴の調べにて 絶えぬ心のほどは知りきや」 |
| 2.5.5 | 「変はらじと契りしことを頼みにて 松の響きに音を添へしかな」 |
第三章 明石の物語 桂院での饗宴
第一段 大堰山荘を出て桂院に向かう
第二段 桂院に到着、饗宴始まる
3.2.5 |
第三段 饗宴の最中に勅使来訪
| 3.3.6 | 「月のすむ川のをちなる里なれば 桂の影はのどけかるらむ |
| 3.3.12 | 「久方の光に近き名のみして 朝夕霧も晴れぬ山里」 |
| 3.3.14 | 「めぐり来て手に取るばかりさやけきや 淡路の島のあはと見し月」 |
| 3.3.16 | 「浮雲にしばしまがひし月影の すみはつる夜ぞのどけかるべき」 |
| 3.3.18 | 「雲の上のすみかを捨てて夜半の月 いづれの谷にかげ隠しけむ」 |
第四章 紫の君の物語 嫉妬と姫君への関心
第一段 二条院に帰邸
第二段 源氏、紫の君に姫君を養女とする件を相談