第三十九帖 夕霧
光る源氏の准太上天皇時代五十歳秋から冬までの物語
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この帖の主な登場人物 |
登場人物 |
読み |
呼称 |
備考 |
光る源氏 |
ひかるげんじ |
六条の院 院
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五十一歳 |
紫の上 |
むらさきのうえ |
女君 上 婆
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源氏の正妻 |
今上帝 |
きんじょうてい |
内裏 内裏の上
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朱雀院の御子 |
匂宮 |
におうのみや |
三の宮 宮
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今上帝の第三親王 |
明石の中宮 |
あかしのちゅうぐう |
后の宮 中宮 宮
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今上帝の后 |
明石の御方 |
あかしのおおんかた |
明石の御方 明石
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源氏の妻 |
秋好中宮 |
あきこのむちゅうぐう |
冷泉院の后の宮
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冷泉院の后 |
致仕大臣 |
ちぢのおとど |
大臣
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源氏の従兄弟 |
夕霧 |
ゆうぎり |
大将の君 大将 君
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源氏の長男 |
花散里 |
はなちるさと |
花散里の御方
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源氏の妻 |
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# |
段名 |
和歌 |
挿絵 |
1 |
第一章 夕霧の物語 小野山荘訪問
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1.1 |
第一段 一条御息所と落葉宮、小野山荘に移る
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1.2 |
第二段 八月二十日頃、夕霧、小野山荘を訪問
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1.3 |
第三段 夕霧、落葉宮に面談を申し入れる
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1.4 |
第四段 夕霧、山荘に一晩逗留を決意
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1.4.6 |
「山里のあはれを添ふる夕霧に 立ち出でむ空もなき心地して」
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1.4.8 |
「山賤の籬をこめて立つ霧も 心そらなる人はとどめず」
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1.5 |
第五段 夕霧、落葉宮の部屋に忍び込む
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1.6 |
第六段 夕霧、落葉宮をかき口説く
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1.7 |
第七段 迫りながらも明け方近くなる
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1.7.8 |
「我のみや憂き世を知れるためしにて 濡れそふ袖の名を朽たすべき」
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1.7.12 |
「おほかたは我濡衣を着せずとも 朽ちにし袖の名やは隠るる
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1.8 |
第八段 夕霧、和歌を詠み交わして帰る
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1.8.10 |
「荻原や軒端の露にそぼちつつ 八重立つ霧を分けぞ行くべき
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1.8.13 |
「分け行かむ草葉の露をかことにて なほ濡衣をかけむとや思ふ
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2 |
第二章 落葉宮の物語 律師の告げ口
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2.1 |
第一段 夕霧の後朝の文
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2.1.14 |
「魂をつれなき袖に留めおきて わが心から惑はるるかな
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2.2 |
第二段 律師、御息所に告げ口
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2.3 |
第三段 御息所、小少将君に問い質す
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2.4 |
第四段 落葉宮、母御息所のもとに参る
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2.5 |
第五段 御息所の嘆き
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3 |
第三章 一条御息所の物語 行き違いの不幸
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3.1 |
第一段 御息所、夕霧に返書
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3.1.9 |
せくからに浅さぞ見えむ山川の 流れての名をつつみ果てずは」
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3.1.16 |
女郎花萎るる野辺をいづことて 一夜ばかりの宿を借りけむ」
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3.2 |
第二段 雲居雁、手紙を奪う
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3.3 |
第三段 手紙を見ぬまま朝になる
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3.4 |
第四段 夕霧、手紙を見る
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3.4.12 |
秋の野の草の茂みは分けしかど 仮寝の枕結びやはせし
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3.5 |
第五段 御息所の嘆き
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3.6 |
第六段 御息所死去す
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3.7 |
第七段 朱雀院の弔問の手紙
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3.8 |
第八段 夕霧の弔問
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3.9 |
第九段 御息所の葬儀
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4 |
第四章 夕霧の物語 落葉宮に心あくがれる夕霧
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4.1 |
第一段 夕霧、返事を得られず
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4.2 |
第二段 雲居雁の嘆きの歌
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4.2.4 |
「あはれをもいかに知りてか慰めむ あるや恋しき亡きや悲しき
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4.2.9 |
「いづれとか分きて眺めむ消えかへる 露も草葉のうへと見ぬ世を
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4.3 |
第三段 九月十日過ぎ、小野山荘を訪問
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4.4 |
第四段 板ばさみの小少将君
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4.4.8 |
「里遠み小野の篠原わけて来て 我も鹿こそ声も惜しまね」
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4.4.10 |
「藤衣露けき秋の山人は 鹿の鳴く音に音をぞ添へつる」
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4.5 |
第五段 夕霧、一条宮邸の側を通って帰宅
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4.5.3 |
「見し人の影澄み果てぬ池水に ひとり宿守る秋の夜の月」
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4.5.10 |
「いつとかはおどろかすべき明けぬ夜の 夢覚めてとか言ひしひとこと
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4.6 |
第六段 落葉宮の返歌が届く
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4.6.4 |
「朝夕に泣く音を立つる小野山は 絶えぬ涙や音無の滝」
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5 |
第五章 落葉宮の物語 夕霧執拗に迫る
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5.1 |
第一段 源氏や紫の上らの心配
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5.2 |
第二段 夕霧、源氏に対面
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5.3 |
第三段 父朱雀院、出家希望を諌める
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5.4 |
第四段 夕霧、宮の帰邸を差配
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5.5 |
第五段 落葉宮、自邸へ向かう
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5.5.6 |
「のぼりにし峰の煙にたちまじり 思はぬ方になびかずもがな」
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5.5.11 |
「恋しさの慰めがたき形見にて 涙にくもる玉の筥かな」
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5.6 |
第六段 夕霧、主人顔して待ち構える
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5.7 |
第七段 落葉宮、塗籠に籠る
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5.7.6 |
「怨みわび胸あきがたき冬の夜に また鎖しまさる関の岩門
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6 |
第六章 夕霧の物語 雲居雁と落葉宮の間に苦慮
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6.1 |
第一段 夕霧、花散里へ弁明
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6.2 |
第二段 雲居雁、嫉妬に荒れ狂う
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6.3 |
第三段 雲居雁、夕霧と和歌を詠み交す
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6.3.7 |
「馴るる身を恨むるよりは松島の 海人の衣に裁ちやかへまし
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6.3.11 |
松島の海人の濡衣なれぬとて 脱ぎ替へつてふ名を立ためやは」
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6.4 |
第四段 塗籠の落葉宮を口説く
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6.5 |
第五段 夕霧、塗籠に入って行く
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6.6 |
第六段 夕霧と落葉宮、遂に契りを結ぶ
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7 |
第七章 雲居雁の物語 夕霧の妻たちの物語
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7.1 |
第一段 雲居雁、実家へ帰る
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7.2 |
第二段 夕霧、雲居雁の実家へ行く
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7.3 |
第三段 蔵人少将、落葉宮邸へ使者
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7.3.4 |
「契りあれや君を心にとどめおきて あはれと思ふ恨めしと聞く
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7.3.17 |
「何ゆゑか世に数ならぬ身ひとつを 憂しとも思ひかなしとも聞く」
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7.4 |
第四段 藤典侍、雲居雁を慰める
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7.4.4 |
「数ならば身に知られまし世の憂さを 人のためにも濡らす袖かな」
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7.4.6 |
「人の世の憂きをあはれと見しかども 身にかへむとは思はざりしを」
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