第四十八帖 早蕨
薫君の中納言時代二十五歳春の物語
|
この帖の主な登場人物 |
登場人物 |
読み |
呼称 |
備考 |
薫 |
かおる |
中納言源朝臣 中納言朝臣 源中納言 中納言 中納言の君 権大納言 右大将 大将殿 大将の君
|
源氏の子 |
匂宮 |
におうのみや |
兵部卿宮 宮 三の宮
|
今上帝の第三親王 |
今上帝 |
きんじょうてい |
帝 内裏 主上
|
朱雀院の第一親王 |
明石中宮 |
あかしのちゅうぐう |
中宮 后 后の宮
|
源氏の娘 |
夕霧 |
ゆうぎり |
右大臣 右大臣殿 右の大殿 大臣
|
源氏の長男 |
紅梅大納言 |
こうばいのだいなごん |
按察使大納言 大納言 按察使
|
致仕大臣の二男 |
女三の宮 |
おんなさんのみや |
母宮 尼宮 入道の宮
|
薫の母 |
麗景殿女御 |
れいけいでんのにょうご |
藤壺 故左大臣殿の女御 女御 母女御
|
今上帝の女御 |
女二の宮 |
おんなにのみや |
女宮 藤壺の宮
|
今上帝の第二内親王 |
六の君 |
ろくのきみ |
六の君 女君
|
夕霧の娘 |
中君 |
なかのきみ |
二条院の対の御方 兵部卿宮の北の方 宮の御方 対の御方 宮
|
八の宮の二女 |
|
# |
段名 |
和歌 |
挿絵 |
1 |
第一章 中君の物語 匂宮との結婚を前にした宇治での生活
|
1.1 |
第一段 宇治の新春、山の阿闍梨から山草が届く
|
1.1.6 |
「君にとてあまたの春を摘みしかば 常を忘れぬ初蕨なり
|
|
|
1.2 |
第二段 中君、阿闍梨に返事を書く
|
1.2.2 |
「この春は誰れにか見せむ亡き人の かたみに摘める峰の早蕨」
|
|
|
1.3 |
第三段 正月下旬、薫、匂宮を訪問
|
1.3.3 |
「折る人の心にかよふ花なれや 色には出でず下に匂へる」
|
1.3.5 |
「見る人にかこと寄せける花の枝を 心してこそ折るべかりけれ
|
|
|
1.4 |
第四段 匂宮、薫に中君を京に迎えることを言う
|
|
|
1.5 |
第五段 中君、姉大君の服喪が明ける
|
1.5.5 |
「はかなしや霞の衣裁ちしまに 花のひもとく折も来にけり」
|
|
|
1.6 |
第六段 薫、中君が宇治を出立する前日に訪問
|
|
|
1.7 |
第七段 中君と薫、紅梅を見ながら和歌を詠み交す
|
1.7.2 |
「見る人もあらしにまよふ山里に 昔おぼゆる花の香ぞする」
|
1.7.4 |
「袖ふれし梅は変はらぬ匂ひにて 根ごめ移ろふ宿やことなる」
|
|
|
1.8 |
第八段 薫、弁の尼と対面
|
1.8.11 |
「さきに立つ涙の川に身を投げば 人におくれぬ命ならまし」
|
1.8.15 |
「身を投げむ涙の川に沈みても 恋しき瀬々に忘れしもせじ
|
|
|
1.9 |
第九段 弁の尼、中君と語る
|
1.9.2 |
「人はみないそぎたつめる袖の浦に 一人藻塩を垂るる海人かな」
|
1.9.4 |
「塩垂るる海人の衣に異なれや 浮きたる波に濡るるわが袖
|
|
|
2 |
第二章 中君の物語 匂宮との京での結婚生活が始まる
|
2.1 |
第一段 中君、京へ向けて宇治を出発
|
2.1.4 |
「ありふればうれしき瀬にも逢ひけるを 身を宇治川に投げてましかば」
|
2.1.6 |
「過ぎにしが恋しきことも忘れねど 今日はたまづもゆく心かな」
|
2.1.9 |
「眺むれば山より出でて行く月も 世に住みわびて山にこそ入れ」
|
|
|
2.2 |
第二段 中君、京の二条院に到着
|
2.2.5 |
「しなてるや鳰の湖に漕ぐ舟の まほならねどもあひ見しものを」
|
|
|
2.3 |
第三段 夕霧、六の君の裳着を行い、結婚を思案す
|
|
|
2.4 |
第四段 薫、桜の花盛りに二条院を訪ね中君と語る
|
|
|
2.5 |
第五段 匂宮、中君と薫に疑心を抱く
|
|
|