第四十九帖 宿木
薫君の中、大納言時代二十四歳夏から二十六歳夏四月頃までの物語
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この帖の主な登場人物 |
登場人物 |
読み |
呼称 |
備考 |
薫 |
かおる |
右大将 大将殿 大将 殿 君
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源氏の子 |
匂宮 |
におうのみや |
兵部卿宮 宮
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今上帝の第三親王 |
今上帝 |
きんじょうてい |
帝 内裏 当代
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朱雀院の第一親王 |
明石中宮 |
あかしのちゅうぐう |
大宮 后の宮
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源氏の娘 |
夕霧 |
ゆうぎり |
右の大殿 大殿
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源氏の長男 |
紅梅大納言 |
こうばいのだいなごん |
按察使大納言
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致仕大臣の二男 |
女三の宮 |
おんなさんのみや |
母宮 入道の宮
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薫の母 |
女二の宮 |
おんなにのみや |
姫宮 宮 帝の御かしづき女 当代の御かしづき女
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今上帝の第二内親王 |
中君 |
なかのきみ |
宮の上 宮の北の方 上 女君 君
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八の宮の二女 |
浮舟 |
うきふね |
姫君 御方 西の御方 君
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八の宮の三女 |
左近少将 |
さこんのしょうしょう |
左近の少将殿 少将殿 少将の君 少将 朝臣
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浮舟への求婚者 |
中将の君 |
ちゅうじょうのきみ |
常陸殿 母北の方 母君 母上 北の方
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浮舟の母 |
常陸介 |
ひたちのすけ |
常陸守 守 守の主 父主
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浮舟の継父 |
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# |
段名 |
和歌 |
挿絵 |
1 |
第一章 薫と匂宮の物語 女二の宮や六の君との結婚話
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1.1 |
第一段 藤壺女御と女二の宮
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1.2 |
第二段 藤壺女御の死去と女二の宮の将来
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1.3 |
第三段 帝,女二の宮を薫に降嫁させようと考える
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1.4 |
第四段 帝,女二の宮や薫と碁を打つ
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1.4.15 |
「世の常の垣根に匂ふ花ならば 心のままに折りて見ましを」
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1.4.17 |
「霜にあへず枯れにし園の菊なれど 残りの色はあせずもあるかな」
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1.5 |
第五段 夕霧、匂宮を六の君の婿にと願う
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2 |
第二章 中君の物語 中君の不安な思いと薫の同情
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2.1 |
第一段 匂宮の婚約と中君の不安な心境
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2.2 |
第二段 中君、匂宮の子を懐妊
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2.3 |
第三段 薫、中君に同情しつつ恋慕す
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2.4 |
第四段 薫、亡き大君を追憶す
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2.5 |
第五段 薫、二条院の中君を訪問
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2.5.8 |
「今朝の間の色にや賞でむ置く露の 消えぬにかかる花と見る見る
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2.6 |
第六段 薫、中君と語らう
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2.6.6 |
「よそへてぞ見るべかりける白露の 契りかおきし朝顔の花」
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2.6.8 |
「消えぬまに枯れぬる花のはかなさに おくるる露はなほぞまされる
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2.7 |
第七段 薫、源氏の死を語り、亡き大君を追憶
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2.8 |
第八段 薫と中君の故里の宇治を思う
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2.9 |
第九段 薫、二条院を退出して帰宅
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3 |
第三章 中君の物語 匂宮と六の君の婚儀
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3.1 |
第一段 匂宮と六の君の婚儀
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3.1.4 |
「大空の月だに宿るわが宿に 待つ宵過ぎて見えぬ君かな」
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3.2 |
第二段 中君の不安な心境
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3.2.4 |
「山里の松の蔭にもかくばかり 身にしむ秋の風はなかりき」
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3.3 |
第三段 匂宮、六の君に後朝の文を書く
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3.4 |
第四段 匂宮、中君を慰める
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3.5 |
第五段 後朝の使者と中君の諦観
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3.5.4 |
女郎花しをれぞまさる朝露の いかに置きける名残なるらむ」
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3.6 |
第六段 匂宮と六の君の結婚第二夜
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3.6.5 |
「おほかたに聞かましものをひぐらしの 声恨めしき秋の暮かな」
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3.7 |
第七段 匂宮と六の君の結婚第三夜の宴
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4 |
第四章 薫の物語 中君に同情しながら恋慕の情高まる
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4.1 |
第一段 薫、匂宮の結婚につけわが身を顧みる
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4.2 |
第二段 薫と按察使の君、匂宮と六の君
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4.2.2 |
「うち渡し世に許しなき関川を みなれそめけむ名こそ惜しけれ」
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4.2.4 |
「深からず上は見ゆれど関川の 下の通ひは絶ゆるものかは」
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4.3 |
第三段 中君と薫、手紙を書き交す
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4.4 |
第四段 薫、中君を訪問して慰める
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4.5 |
第五段 中君、薫に宇治への同行を願う
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4.6 |
第六段 薫、中君に迫る
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4.7 |
第七段 薫、自制して退出する
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5 |
第五章 中君の物語 中君、薫の後見に感謝しつつも苦悩す
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5.1 |
第一段 翌朝、薫、中君に手紙を書く
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5.1.4 |
「いたづらに分けつる道の露しげみ 昔おぼゆる秋の空かな
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5.2 |
第二段 匂宮、帰邸して、薫の移り香に不審を抱く
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5.2.13 |
「また人に馴れける袖の移り香を わが身にしめて恨みつるかな」
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5.2.15 |
「みなれぬる中の衣と頼めしを かばかりにてやかけ離れなむ」
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5.3 |
第三段 匂宮、中君の素晴しさを改めて認識
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5.4 |
第四段 薫、中君に衣料を贈る
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5.4.10 |
「結びける契りことなる下紐を ただ一筋に恨みやはする」
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5.5 |
第五段 薫、中君をよく後見す
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5.6 |
第六段 薫と中君の、それぞれの苦悩
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6 |
第六章 薫の物語 中君から異母妹の浮舟の存在を聞く
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6.1 |
第一段 薫、二条院の中君を訪問
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6.2 |
第二段 薫、亡き大君追慕の情を訴える
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6.3 |
第三段 薫、故大君に似た人形を望む
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6.4 |
第四段 中君、異母妹の浮舟を語る
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6.5 |
第五段 薫、なお中君を恋慕す
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7 |
第七章 薫の物語 宇治を訪問して弁の尼から浮舟の詳細について聞く
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7.1 |
第一段 九月二十日過ぎ、薫、宇治を訪れる
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7.2 |
第二段 薫、宇治の阿闍梨と面談す
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7.3 |
第三段 薫、弁の尼と語る
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7.4 |
第四段 薫、浮舟の件を弁の尼に尋ねる
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7.5 |
第五段 薫、二条院の中君に宇治訪問の報告
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7.5.3 |
「宿り木と思ひ出でずは木のもとの 旅寝もいかにさびしからまし」
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7.5.5 |
「荒れ果つる朽木のもとを宿りきと 思ひおきけるほどの悲しさ」
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7.6 |
第六段 匂宮、中君の前で琵琶を弾く
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7.6.2 |
「穂に出でぬもの思ふらし篠薄 招く袂の露しげくして」
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7.6.4 |
「秋果つる野辺のけしきも篠薄 ほのめく風につけてこそ知れ
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7.7 |
第七段 夕霧、匂宮を強引に六条院へ迎え取る
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8 |
第八章 薫の物語 女二の宮、薫の三条宮邸に降嫁
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8.1 |
第一段 新年、薫権大納言兼右大将に昇進
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8.2 |
第二段 中君に男子誕生
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8.3 |
第三段 二月二十日過ぎ、女二の宮、薫に降嫁す
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8.4 |
第四段 中君の男御子、五十日の祝い
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8.5 |
第五段 薫、中君の若君を見る
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8.6 |
第六段 藤壺にて藤の花の宴催される
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8.7 |
第七段 女二の宮、三条宮邸に渡御す
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8.7.5 |
「すべらきのかざしに折ると藤の花 及ばぬ枝に袖かけてけり」
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8.7.7 |
「よろづ世をかけて匂はむ花なれば 今日をも飽かぬ色とこそ見れ」
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8.7.8 |
「君がため折れるかざしは紫の 雲に劣らぬ花のけしきか」
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8.7.9 |
「世の常の色とも見えず雲居まで たち昇りたる藤波の花」
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9 |
第九章 薫の物語 宇治で浮舟に出逢う
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9.1 |
第一段 四月二十日過ぎ、薫、宇治で浮舟に邂逅
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9.2 |
第二段 薫、浮舟を垣間見る
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9.3 |
第三段 浮舟、弁の尼と対面
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9.4 |
第四段 薫、弁の尼に仲立を依頼
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9.4.14 |
「貌鳥の声も聞きしにかよふやと 茂みを分けて今日ぞ尋ぬる」
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